LyricsNo.474「牧野信一 凸面鏡」青空文庫URL : http://bit.ly/pXN8qz「君は一度も恋の悦びを経験した事がないのだね。――僕が若し女ならば、生命を棄てゝも君に恋をして見せるよ。」と彼のたつた一人の親友が云つた時、 「よせツ、戯談じやねえ、気味の悪るい。」、と二人が腹を抱へて笑つてしまつて――その笑ひが止らない中に、彼はその友の言葉に真実性を認めたから、自分を寂しいと思ふ以上に、親友の有り難さに嬉し涙を感ずる、と同時に、「そんなに心配して呉れないでもいゝよ。」と答へ... Bookmark |
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