Featured InstrumentsDrumLyricsNo.555「原民喜 魔のひととき:讃歌」青空文庫URL : http://bit.ly/qmgu3C濠端の鋪道に散りこぼれる槐の花 都に夏の花は満ちあふれ心はうづくばかりに憧れる まだ邂合したばかりなのに既に別離の悲歌をおもはねばならぬ私 「時」が私に悲しみを刻みつけてしまつてゐるから おんみへの讃歌はもの静かにつづられる おんみ最も美しい幻 きはみなき天をくぐりぬける一すぢの光 破滅に瀕せる地上に奇蹟のやうに存在する おんみの存在は私にとつて最も痛い 死が死をまねき罪が罪を深めてゆく今 一すぢの光はいづこへ突抜けてゆくか Bookmark |
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