jigahouboku<自我放牧>

622

2011-12-04「小林多喜二 独房」

from ALBUM : 「2011-1220111204 小林多喜二_独房
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Lyrics

No.622「小林多喜二 独房」

青空文庫URL : http://bit.ly/vdv5aX

誰でもそうだが、田口もあすこから出てくると、まるで人が変ったのかと思う程、饒舌になっていた。八カ月もの間、壁と壁と壁と壁との間に――つまり小ッちゃい独房の一間に、たった一人ッ切りでいたのだから、自分で自分の声をきけるのは、独り言でもした時の外はないわけだ。何かものをしゃべると云ったところで、それも矢張り独り言でもした時のこと位だろう。その長い間、たゞ堰き止められる一方でいた言葉が...

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