jigahouboku<自我放牧>

661

2012-01-12「萩原朔太郎 定本青猫:海鳥」

from ALBUM : 「2012-0120120112 萩原朔太郎_定本青猫:海鳥
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Featured Instruments

STN, Bass, Guitar x2, Chorus

Lyrics

No.661「萩原朔太郎 定本青猫:海鳥」

青空文庫URL : http://bit.ly/mBHlFA

ある夜ふけの遠い空に
洋燈のあかり白白ともれてくるやうにしる。
かなしくなりて家家の乾場をめぐり
あるいは海にうろつき行き
くらい夜浪の呼びあげる響をきいてる。
しとしととふる雨にぬれて
さびしい心臟は口をひらいた
ああかの海鳥はどこへ行つたか。
運命の暗い月夜を翔けさり
夜浪によごれた腐肉をついばみ泣きゐたりしが
ああ遠く 飛翔し去つてかへらず。

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