jigahouboku<自我放牧>

803

2012-06-02「牧野信一 山の見える窓にて」

from ALBUM : 「2012-0620120602 牧野信一_山の見える窓にて
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CleanGuitar x2, CrunchGuitar, PianoInBlue, Iris, Bass, Brushes, Chorus

Lyrics

No.803「牧野信一 山の見える窓にて」

青空文庫URL : http://bit.ly/JB7Fu2

 私はこの町で、はじめての春を迎へた。おとゝしの春――さうだ、はつきりと四日であつたことを覚えてゐる、河堤の桜の蕾が漸くふくらみはじめて、もう花見の日も二三日に迫つたことであるから、もうひといき出発を見合せないか、と、その時まで住み慣れた村の友達に切りに別れを惜まれたのであつたが、いつかな私はもう其処にそれ以上...

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