Featured InstrumentsChorusLyricsNo.523「永井荷風 夏の町」青空文庫URL : http://bit.ly/nsoBZb枇杷の実は熟して百合の花は既に散り、昼も蚊の鳴く植込の蔭には、七度も色を変えるという盛りの長い紫陽花の花さえ早や萎れてしまった。梅雨が過ぎて盆芝居の興行も千秋楽に近づくと誰も彼も避暑に行く。郷里へ帰る。そして炎暑の明い寂寞が都会を占領する。 しかし自分は子供の時から、毎年の七、八月をば大概何処へも旅行せずに東京で費してしまうのが... Bookmark |
« 20110826 太宰治_天狗 | 20110828 萩原朔太郎_定本青猫:陸橋 » |