jigahouboku<自我放牧>

540

2011-09-13「宮沢賢治 水仙月の四日」

from ALBUM : 「2011-0920110913 宮沢賢治_水仙月の四日
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Lyrics

No.540「宮沢賢治 水仙月の四日」

青空文庫URL : http://bit.ly/oqZX5M

雪婆んごは、遠くへ出かけて居りました。
猫のやうな耳をもち、ぼやぼやした灰いろの髪をした雪婆んごは、西の山脈の、ちぢれたぎらぎらの雲を越えて、遠くへでかけてゐたのです。
ひとりの子供が、赤い毛布にくるまつて、しきりにカリメラのことを考へながら、大きな象の頭のかたちをした、雪丘の裾を、せかせかうちの方へ急いで居りました。

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