jigahouboku<自我放牧>

724

2012-03-15「若山牧水 花二三」

from ALBUM : 「2012-0320120315 若山牧水_花二三
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CleanGuitar x2, Bass, Drum, Chrous

Lyrics

No.724「若山牧水 花二三」

青空文庫URL : http://bit.ly/yJi595

 梅のかをりを言ふ人が多いが、私は寧ろ沈丁花(ぢんちやうげ)を擧げる。梅のいゝのは一輪二輪づつ枯れた樣な枝の先に見えそめた時がいゝので、眞盛りから褪(あ)せそめたころにかけては誠に興ざめた眺めである。そしてその頃になつて漸く匂ひがたつて來る。もつとも一輪摘んで鼻の先に持つて來れば匂ふであらうがそれでは困る。何處に咲いてゐるのか判らない、庭木の日蔭に、または日向の道ばたに、ありともない風に流れて匂つて來る...

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