jigahouboku<自我放牧>

773

2012-05-03「夏目漱石 三四郎」

from ALBUM : 「2012-0520120503 夏目漱石_三四郎
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CrunchGuitar x2, Wurlie, Bass, Drums, MojoHornSection

Lyrics

No.773「夏目漱石 三四郎」

青空文庫URL : http://bit.ly/IEfWlS

 うとうととして目がさめると女はいつのまにか、隣のじいさんと話を始めている。このじいさんはたしかに前の前の駅から乗ったいなか者である。発車まぎわに頓狂な声を出して駆け込んで来て、いきなり肌をぬいだと思ったら背中にお灸のあとがいっぱいあったので、三四郎の記憶に残っている。じいさんが汗をふいて、肌を入れて、女の隣に腰をかけたまでよく注意して見ていたくらいである。
 女とは京都からの相乗りである。乗った時から三四郎の目についた。第一色が黒い。三四郎は九州から山陽線に移って、だんだん京大阪へ近づいて来るうちに...

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